今回のトンボ観察会には、記録写真撮影のために強力な助っ人が参加して下さいました。大きくて長い望遠レンズを備えたカメラで、トンボたちの特徴や美しさを鮮明に写してもらえたので、観察会後半は、その美しい画像を合わせて紹介します。
長ノ山湿原保護区域周辺の湿地観察を終えると、次は湿原奥のため池群へ向かいました。
こちらで期待するのは、大型のトンボたちです。
夏のトンボ代表格の一つ、オオヤマトンボをはじめ、ギンヤンマやこれまでの観察会で見たことのない「ウチワヤンマ」を見ることができました。
【ウチワヤンマ】
特徴である尻尾のうちわは、飛んでいても肉眼ではっきり見えました。
何かよこぎったと空を見上げると、オニヤンマが何かくわえて飛び去っていきました。くわえられているのも黄色と黒の縞模様でした。
内藤先生いわく、別種のコオニヤンマを食べたんだろうとのこと。オス同士の争いの結果でしょうか…。
内藤先生の説明によれば、池の飛び回っているいるトンボはほとんどオスで、縄張り争いをしているそうです。メスは産卵の時に来るだけで、ほとんどは草陰や森の中にいるそうです。池にいるメスの数とほぼ同数のオスが池を飛び回り、あぶれたオスのトンボは、森の中で待機しているんだとか…。
そう言われてみれば、同じ種類のトンボがたくさん、という光景を見たことがありません。
(池に飛び出してくるトンボは、すべて戦闘態勢のオスなんだ~)
常に真剣勝負の自然界、飛び交うトンボたちがますますかっこよく見えてきました。(大型のトンボはなかなか止まらないので、撮れなくて残念…。)
他には中型のネキトンボやコシアキトンボ、小型のクロイトトンボやモノサシトンボが見られました。
小さい池の奥の方では、モノサシトンボの産卵が見られました。
つかまっているのはヒツジグサ。
会いたかったオオルリボシヤンマは、ヤゴの抜け殻だけ見られました。(左:ウチワヤンマの抜け殻 右:オオルリボシヤンマの抜け殻)
今回の観察会で見られたトンボは15種類。期待したオオルリボシヤンマやチョウトンボはまだまだこれから見られるはずなので、また会いに行きます。
自然愛好家の皆さんと、久々に楽しい観察会ができました。内藤先生、参加者の皆さん、楽しい時間をありがとうございました。
また、秋(9月下旬~)にも観察会を予定しています。またご一緒できることを楽しみにしています。