元旦の朝はどのうちでもお雑煮でしょう。我が家のお雑煮は角餅のすまし汁仕立てです。角餅をゆでて柔らかくなったところへすまし汁を注ぎます。できたてのお雑煮を、まずは屋内、屋外の神様へお供えします。お椀に少しずつよそったお雑煮をそのまま供えます。
お供え場所は、屋内が仏様・神様・えびす様、火の神様、恵方棚等7ヶ所。
屋外は、門松、地の神様、井戸・土蔵・物置の前の5か所。
門松の太い竹やそれぞれ供えた松の枝に、竹筒をくくりつけてあるので、その中へお餅を箸で切り分けてお供えします。
2日目の朝は炊き初め。炊き立てのご飯を、元旦と同じように、屋内・屋外の神様のもとへお供えしてから朝食となります。
火の神、水の神、地の神、お屋敷の神…無病息災、家内安全、五穀豊穣…昔の人は、常に自然の中で生かされていることを感謝し、お正月に改めて暮らしを支える自然の神様を祀って大事にしてきたんだなあと思います。
電気もガスもない時代だから、すべて手作りで、材料も自然の中のものや自ら育てた農作物。手間をかけて時間を費やして手作りしたものを神様へお供えし、それを恵んでいただくという暮らし。
今を生きる私たちも、いくら便利な時代になったとしても、自然の中の一種族であることを忘れず、大きな自然の循環の中で生かされていることに感謝して、一日一日を大事に過ごしていきたいものです。手作りの贅沢、今年は意識して「手作り」しようと思ったお正月でした。
-2021年 明るくおだやかで、希望に満ちた一年になりますように-
マスク無しの生活が一日も早く戻り、世界中の大きな不安が消えてなくなりますように。