子ども達の帰省時の楽しみの一つは、自然の中のお散歩です。母校である旧菅守小跡地の裏山「わくわくたんけん山」にもよく出かけます。子どもたちにとっては、小学生の時に授業で遊びで飛び回っていた馴染みの山で、キノコや樹木、鳥の観察をしたり、遊歩道や案内看板を作ったり、親子作業で観察小屋を建てたりした、思い出いっぱいの場所です。
「雨上がりに行ってみる」と言うので、お供して出かけました。
この日の目的は、のんびり森林浴とキノコの撮影。流水の跡がくっきり続いている、山頂への近道を歩いて登りました。雨の後で期待通り、いろんなキノコを見つけることができました。
「あ、まっ白なキノコ、これはタマシロオニタケかな。そっちは、ニガクリタケだら。」
小学生時代に得た知識はきちんと記憶されているようで、私が先週のキノコ観察会で覚えた毒キノコの名前を、娘がいとも簡単に口にしました。
紫のキノコを見つけて、「ムラサキフウセンタケだ。」と言うと、
「紫でもいろいろあって、1本だけで生えててぬるぬるしてるのは、ムラサキアブラシメジモドキじゃないかなぁ…。」だって。
ほとんど覚えていないと言いながらも、キノコの実物を見ると思い出すようで、聞いたことのない名前も出てきました。
「これ、なんだかファンタジックじゃない?暗くなると明かりがついたりして…。」
「こっちのは、変わった帽子を被って踊ってるみたい。」
「ハート形に見えるキノコ、裏側はピンクかな?」
「このきれいな緑色はリョクショウクサレキン。」
「こっちにもきれいな色の虫。」
わいわいがやがや、いろんなものを見つけて、たくさんおしゃべりをして、楽しいお散歩になりました。
「さて、この山頂の高さはどれくらいでしょうか?」
山の中を1周して山頂へ戻り、娘がスマホアプリで調べたところ、「621m」と表示されました。(ほお~、結構高いねえ~。)
「山をお散歩、なんて、学校の友達、わかってくれるかなあ。」と息子がポツリ一言。
「シカの写真と、鳴き声も録音してったら? 証拠写真!」
秋の空気がひんやりと冷たい一日でしたが、わくわく楽しいお散歩のおかげで、ポカポカあったか気分になりました。