台風一過の日曜日、旧菅守小跡地のわくわくたんけん山で、作手の自然記録会主催「秋のキノコ観察会」が行われました。
大雨の後の山の中は湿り気を帯びて、沢には水がよく流れていました。講師の小椋さんを先頭に、参加者のみなさん、足もとに気をつけながらゆっくりと遊歩道を登っていきました。
この日はキノコ採集をせず、現地で観察してまわりました。普段何気なく見ているキノコや気づかないキノコ、見たことすらないキノコなど、いろいろなキノコを見ることができました。
普通は青色。他の色もあるらしい。
名前の通り、ひだから乳液が出ていた。
きれいな紫色。こんな色をしていても美味しく食べられるそう。
柄が黒く、傘の真ん中から出ていないのが特徴。
地下の柄の根元が丸くタマになっている。よく見ると傘のてっぺんに小さな突起が出ている。
十数年前までは、普通に食べられていたが、食べて亡くなった人が出たことで、今は「毒キノコ」に指定されている。
この辺りでは「ネズミアシ」とかいう。食べられる。
食べられるクリタケとよく間違えられる毒キノコ。とても苦いらしい。
クサウラベニタケとウラベニホテイシメジ
どちらも裏返すとひだがほんのりピンク色。クサウラベニタケは毒キノコで、ウラベニホテイシメジは、とっても美味しいキノコだそう。両方比べて、それぞれの特徴を確認すれば、かろうじてわかる…。
この日見つけられたキノコの種類は25種余り。それぞれの特徴を教えてもらい、近くに寄ってみたり、触ってみたり、匂いを嗅いでみたり、他のキノコと比べてみたり、いろいろ試して納得したり、首を傾げたり…。
「言われてみればああそうか、と思うけど、実際に判別するのって難しいね…。」
いろんなキノコがあって面白いのですが、知れば知るほど、キノコの判別の難しさを実感しました。
色や形、大きさはもちろん、生えている場所や生え方などを参考に見分けていくのですが、ぬめり感とかひだの細かさとか、角や鍔があるとかないとか、同じ種類のキノコでも、幼菌と老菌では色や形状が変わっているし、群生する特徴があるものでも数本しか出ていなかったり、種類が違ってもとても良く似たものもあって、容易にキノコ狩りってできそうもないです。
「キノコが出るのは、木を腐らせるため。たくさんのキノコが出て、山を掃除してくれます。」
キノコの先生がキノコを愛おしそうに見ながら教えてくれました。キノコの力でボロボロになっていく枯れ木。土へ帰り、山の肥料になり、新しい樹木を育てていくんですね。
6000以上の種類があると言われるキノコ。覚えるなんてとてもできそうもないですが、できるだけたくさんのキノコにお目にかかりたい!と思わせてくれた、楽しい観察会となりました。
講師の小椋さん、参加者の皆さん、ありがとうございました。