「ナンバンギセル、知ってるよね? 咲いてる所見つけたよ。」
植物好きの母は、毎日お散歩コースを変えて、四季折々の草花を楽しんでいる。道端や田んぼの畔、川沿いや山沿い、湿原などに見られる草花の情報をくれる。
「ナンバンギセル」と聞いて、さっそく見つけたという場所へ行ってみた。
川沿いの小道、左側にススキがたくさんある所…。
ここだ、ここだ、とススキの根元を少しかき分けてみると、見~つけた!
ナンバンギセルはススキの根から養分を取って成長する寄生植物で、葉っぱがない。
「ツリフネソウも、最近はめったに見られないんだけど、一とこ群生しているのを見つけたよ。」
そう教えてもらった、ツリフネソウの群生地にも行ってみた。木陰になっている道端に、たくさん咲いていた。
名前の通り、船が吊られているみたいな形のかわいい花。
道端の草花は、歩いてこそ見つけられるものばかり。子どもが小さかった頃は、一緒に散歩したり、学校の行き帰りに見つけた草花を採ってきてくれたりしたから、いろんな草花を見て過ごしてたっけ。
あの花、今でも咲いてるかなあ。あの場所、今でも変わってないかなあ。やっぱり歩いて探しに行かないとね。