桁外れの広い規模で、甚大な被害をもたらした台風19号のニュースが続いています。こんなことが起こってしまうのかという想像を絶する光景に、言葉を失ってしまいます。
現時点で危険な状況のところもあり、懸命な救助活動が続いています。現地の方々の大きな恐怖と不安と絶望感は計り知れません。被災された方々へ、心よりお見舞い申し上げます。皆さまの安全と健康と、一日も早く日常生活を取り戻されることを祈っています。
新城市では、今回の台風の影響は少なかったようですが、昨年9月末の台風被害を思い出して防災準備をした方は少なくないと思います。昨年の台風では、市内あちこちの倒木により、数日間の停電、断水がありました。作手地区でも長いところで丸4日間の停電、土砂崩れによる道路通行止め、断水があり、台風が過ぎた後の数日間、大変苦労した覚えがあります。
さて、今回の台風19号、「まれにみる大型で、非常に強い台風」の到来情報を得てから、私たちはどれくらいの備えができたでしょうか。私自身、一番危険で最悪な状況をどこまで想像できたか問われれば、明確に説明できません。自分が向かう避難所・避難経路の確認、安全確保、最低5日分の飲料食料の確保、近所の方との連絡手段の確認、被災した後の非日常生活を想定した様々な準備と覚悟等、どこまでできたでしょうか。安全と思い込んでいる「うちの中」に家族がみんなそろっていることを前提にしか考えておらず、家の周りの狭い範囲しか頭になく、安易な想像だけで「なんとかなる」と済ませてしまっていました。
テレビに映し出される、想像をはるかに超えた被害状況を見て、天災の恐ろしさと防災の難しさ、自分の防災意識の甘さを改めて痛感しています。
昨年の台風の後、自然環境への影響についても関心を持つようになりました。
地域活動で活用している学校跡地の裏山「わくわくたんけん山」でも昨年の台風時に多くの倒木があり、山の水道も変わりました。そのせいか、遊歩道わきの木の根元が数か月後に崩れ、大きな穴があいてしまいました。
(昨年の台風被害-裏山にて-)
今年の夏、林業家「新城キッコリーズ」さんへお願いして、山の整備と穴埋めをしてもらったのですが、その時に「これまでと違ったところから水が出ている」と報告を受けて、現場を見に行きました。雨の後でもないのに、思わぬところからちょろちょろ水が出ていて驚きました。
(今年夏の裏山整備-新城キッコリーズ-)
専門家でないので、「これまでと違う」と見えること、感じることくらいの変化しかわかりませんが、天災の後に、自然環境がいつもと違う変化をすることは想像できます。
山ばかりの作手地区、新城市、自然災害を食い止める森林整備も、喫緊の大きな課題です。