複数社のカードローンを利用しお金に困っている方は「審査が甘い」「審査に通りやすい」金融機関を探しているのではないでしょうか。特に中小消費者金融が気になっているかもしれません。
中小消費者金融の利用者は既に銀行や大手消費者金融のカードローンを利用している方が中心です。果たして銀行や大手消費者金融より審査が甘く通りやすいのかどうかを解説します。
また、カードローンや中小消費者金融の特徴と審査に通りやすくする方法を紹介します。
金融機関の審査に自信がない方の多くが消費者金融を探すときに重視しているポイントは審査が甘いかどうかです。
しかし、審査が甘い消費者金融は存在しません。しかも消費者金融の審査は運営の規模を問わず厳密に行われます。
消費者金融としては、融資したお金を回収できない「貸し倒れ」は絶対に防がなければいけません。
申し込みがあれば、利用者に完済できる返済能力はあるか、また、どの程度の金額の返済能力があるかを必ず審査で見極めます。
消費者金融のような貸金業者は法律によって利用者に対する貸付金額の総額が決められています。利用者の借入状況次第では融資を行うと違法となります。
そのため、利用者の状況確認のため必ず審査が行われます。
貸金業法では利用者の借りすぎを防止するために総量規制の観点で年収の3分の1以上の融資を禁じています。既に借入の総額が3分の1を超えている方や新たな借入を行うと年収の3分の1を越える方に対して融資はできません。
総量規制の対象になるのは消費者金融、信販会社、ノンバンクなどのカードローンやキャッシング、フリーローンなどです。
消費者金融では必ず審査を行う上に審査が甘くなく、さらには「甘い、緩い」とアピールもできません。なぜ「甘い、緩い」とアピールできないかには明確な理由があります。
法律では貸金業者に対して誇大広告を禁止しています。つまり、利用者が借りやすいという印象を持つような、勘違いするような表現をアピールはできないのです。
誇大広告の具体的な禁止事項
例えば、広告で「他店利用者大歓迎」「他店で断られた方」「必ず融資します」「ブラックOK」などの文言は使えません。誰でも借りられるようなアピールをするのは違法な金融業者だけです。
消費者金融の審査基準は各社非公開です。この点も自社の審査が甘い、ゆるいとアピールできない理由です。
他社の審査基準が非公開で不明にもかかわらず自社の審査が甘いとする根拠がないからです。
大手消費者金融と中小消費者金融とは資金力以外にはどのような違いがあるのでしょうか。
大きく分けて3つあります。
まず挙げられるのは融資の方法です。中小消費者金融の融資はフリーローンや振込キャッシングが中心です。
大手消費者金融の融資はローンカードを発行し、利用限度額内であれば何度も借入ができるカードローン方式です。中にはカードレスでスマホアプリのみで借入が完了するサービスも提供しています。
一方でカードローンを採用している中小消費者金融はごく一部です。ほとんどが審査で決定された金額を利用者の銀行口座に振り込むか、店頭で貸付を行います。基本的に中小消費者金融の融資は、一度借入すると後は返済するのみであり、借入ごとに審査を受けなければなりません。
大手消費者金融は「スコアリング審査」で申込者を審査します。
スコアリング審査は、利用者の「属性」を点数化し各社の基準に基づいて機械的に判断する審査方法です。属性とは年齢や年収、家族構成や住居の状況などの生活環境、勤務先や勤続年数などの勤務に関する状況をはじめ様々な項目です。
大手消費者金融には膨大な利用者のデータが蓄積されています。そのため、利用者の属性を把握できれば点数化が難しくありません。スコアリング審査は大手ならではの審査方式と言えます。
スコアリング審査のメリットはスピードです。申し込み時に申告した情報を機械的に判断するため審査がすぐに完了します。大手消費者金融が最短数十分で融資を行えるのはこのためです。
一方で「融通が利かない」点がスコアリング審査のデメリットです。点数化された情報をデジタルに審査で判断するため、点数が基準に少しでも達していないと絶対に審査に通りません。
中小消費者金融は大手消費者金融の審査に落ちた方でも現在の返済能力に問題ない、と審査で判断すれば融資を行います。
中小消費者金融の審査は利用者の属性を機械的に判断せず、審査担当者が自ら調査し融資の可否や融資額を決定します。機械的に判断する大手消費者金融と比較すると審査に柔軟と言えます。
中小消費者金融の審査では人柄などアナログな情報も重要なポイントです。そのため、面談して融資を決定する中小消費者金融は数多く存在します。
申し込んだ消費者金融の基準を満たし、「信頼できる」「返済能力がある」と審査担当者が判断すれば融資が行われます。
大手消費者金融なら申し込みから最短で数十分で借入ができます。しかし、中小消費者金融では申し込んでから借入まで一日以上時間がかかる会社も数多く存在します。
スコアリング審査を導入している中小消費者金融でも、最後は担当者自らが確認作業を行います。
多くの中小消費者金融の利用者は既に数社の消費者金融を利用していることが少なくありません。返済能力や融資限度額を見極めるために審査を慎重に行う必要があるのです。
昨今、「即日融資可能」を謳っている中小消費者金融も増えています。中小消費者金融の即日融資を可能にするには、信用情報や属性、他社の借入件数や金額に加え申し込みの時間帯も重要です。
即日融資を希望するのであれば平日の営業時間内の早い時間帯に申し込んでください。もし申し込みが多かった場合、終業時間間際に申し込んでも審査が実施されるのは翌日以降になります。
また、振込キャッシングの際には銀行の営業時間も重要です。どんなにスムーズに審査が行われても、銀行の営業時間内でないと振込まれません。
一般的に振込キャッシングは、金融会社から銀行に対して15時までに手続きが完了すればその日のうちに行われます。14時までに審査を完了すれば即日でお金を借りられるでしょう。
平日以外に中小消費者金融でお金を借りる方法は、下記のいずれかとなります。
振込キャッシングの場合、消費者金融と提携している銀行によって対応が異なります。利用したい消費者金融と提携している銀行が平日以外で対応しているかどうか事前に確認したほうがよいでしょう。
既にカードローンやキャッシングを利用している件数が増えると審査の基準は高くなり、一定数を超えると審査に落とされます。
この件数はあくまでも目安です。いくら審査に柔軟な中小消費者金融でも、4社以上を利用している方に対しては非常に厳しく審査を行います。特に利用件数が多いと「返済をするため借入をしたいのでは?」と印象を与えます。このような方は多重債務者になる可能性が高いと判断されます。
多重債務者にお金を貸しても完済は望めないため、多重債務者と審査で判断されると新たな融資を受けるのは非常に難しくなります。
大手消費者金融5社(プロミス、SMBCモビット、アコム、アイフル、レイク)はCMなどでの露出度が高く馴染みがあります。しかし、この5社以外の中小消費者金融をご存じの方は少ないでしょう。
消費者金融業界全体で見ると大手消費者金融はごくごく一部であり、大半が中小規模です。知名度が低くとも各社ともに強みや独自の戦略を持っています。
数多くの中小消費者金融の中でおすすめの中小消費者金融とその特徴を紹介します。
実質年利 | 利用限度額 | 融資スピード | 全国対応 | |
---|---|---|---|---|
セントラル | 4.8%~18.0% | 1万円~300万円 | 最短即日 | 可能 |
キャレント | 7.8%~18.0% | 1万円~500万円 | 最短即日 | 可能 |
いつも | 4.8%~20.0% | 1万円~500万円 | 最短即日 | 可能 |
フタバ | 14.959%~17.950% | 1万円~50万円 | 最短即日 | 可能 |
プラン | 15.0%~20.0% | 1万円~50万円 | 最短即日 | 可能 |
アロー | 15.00%~19.94% | 200万円 | 最短即日 | 可能 |
デイリーキャッシング | 8.5%~18.0% | 1万円~300万円 | 最短即日 | 可能 |
フクホー | 7.3%~18.0% | 5万円~200万円 | 最短即日 | 可能 |
スカイオフィス | 15.0%~20.0% | 1万円~50万円 | 最短即日 | 可能 |
ニチデン | 7.3%~17.52% | 50万円 | 最短即日 | 不可 |
ユーファイナンス | 7.3%~15.0% | 100万円~700万円 | 最短即日 | 不可 |
中央リテール | 10.95%~13.0% | 500万円 | 最短翌営業日 | 可能だが来店必須 |
ハローハッピー | 10.0%~18.0% | 100万円 | 最短即日 | 可能 |
アルク | 10.0%~18.0% | 1万円~50万円 | 最短即日 | 可能 |
アルコシステム | 3.0%~20.0% | 50万円 | 最短即日 | 可能 |
エース | 7.0%~20.0% | 100万円まで | 最短即日 | 可能 |
セントラルのおすすめポイント
セントラルは大手消費者金融ほどの知名度はないものの、大手並みのサービスを提供している消費者金融です。中小消費者金融を検討している方は、まずはセントラルの検討をおすすめします。
大手消費者金融並みのサービスとは、例えば「30日間無利息サービス」「最短即日融資」「自動契約機の設置」などです。また、中堅消費者金融では珍しくローンカードを発行しています。自社ATM(2023年3月時点で13か所)と全国のセブン銀行の利用が可能です。
キャレントのおすすめポイント
キャレントはビジネスローン専門の貸金業者で、資金使途は事業資金に限られています。ビジネスローン専門ではあるものの契約は店舗に訪問せずに完了し、最短即日融資も可能です。
融資対象は法人に限られており個人事業者に利用はできないものの、審査は柔軟に行われ現在の返済能力が重視されます。他社のビジネスローンでの審査が通過しなかった法人でも融資を受けられるかもしれません。
いつものおすすめポイント
いつもは高知県に拠点を置く消費者金融です。WEBからの申込み、振込キャッシングが可能のため全国どこからでも申し込みが可能です。最短45分と大手消費者金融並みの審査スピードを持ちます。
大きな特徴のひとつが初回契約者に対する無利息サービスです。60万円以上の借入が条件ですが、無利息期間は60日間です。多くの無利息サービスの期間は30日のため倍の期間です。
フタバのおすすめポイント
フタバの融資の申込みはWEBと電話のみの無店舗型スタイルのため、店舗への訪問が煩わしいという方にはおすすめです。中堅消費者金融ながら初回30日無利息、即日融資が可能など大手と同様のサービスを提供しています。
強みのひとつに審査の柔軟さが挙げられます。フタバのホームページには利用条件に「他社での借入は4社までの方」と明記しています。現在の返済能力が審査の判断ポイントです。
プランのおすすめポイント
プランは審査に柔軟、と評価されている消費者金融です。他社の借入が多い方や債務整理を行った方でも審査が通ったとの口コミサイトからの情報がありました。利用限度額が50万円と低く、金利が15.0%~20.0%と高めに設定されているのも審査の柔軟さが窺えます。
WEBで申し込みを受け付けており、最短で即日融資も可能です。ただし当日に融資を受けるには店頭での契約が必要なのでご注意ください。
アローのおすすめポイント
アローは審査に特徴を持つ消費者金融です。アローの利用条件は「25歳以上65歳未満」「勤続1年以上」「健康保険証がある」「借入金額に関係なく収入証明書が必要」などです。他社より制限を多く設けているものの条件を満たせば審査は柔軟で、「過去よりも現在」を重視した審査を行います
また、借り換えローンも用意されており、複数の借入先をまとめることができることも特徴のひとつです。
デイリーキャッシングのおすすめポイント
デイリーキャッシングの特徴はまずローンの種類の多さが挙げられます。フリーローンだけではなく、おまとめローンや不動産担保ローン、ビジネスローンが用意されているので目的に応じて選択できます。
審査スピードが速く、最短即日融資も可能です。
不動産担保ローンの融資額は最大8,000万円、ビジネスローンの融資額は最大5,000万円と中小消費者金融ながら高額です。また、フリーローン以外のローンは総量規制の対象外のため年収の3分の1以上の借入ができます。
フクホーのおすすめポイント
フクホーの創業は1970年、50年の歴史を持つ消費者金融です。全国からの申し込みを受け付けており、WEBでの申し込みや全国のセブンイレブンから契約書類の取り出しができます。即日融資も可能です。
フクホーの強みは審査が柔軟な点です。口コミサイトでは、以前金融トラブルを起こしている人でも審査が通った、などの声がありました。
スカイオフィスのおすすめポイント
スカイオフィスはWEB申し込み専用のカードローンです。申し込みはインターネット経由ですので全国どこからでも受け付けています。
利用限度額は50万円までと少額である点や上限金利を20%と設定している点から、審査の柔軟さが窺えます。また、審査時間は最短30分を謳っており、利用状況や申し込み時間帯によっては即日融資も可能です。
ニチデンのおすすめポイント
ニチデンを利用できるのは、営業エリアである関西の2府5県のみと限定されています。50年の歴史があり関西では高い知名度を誇ります。
ニチデンはWEBでの24時間申し込みや即日融資可能、と言ったサービスに加え独自のユニークなサービスを提供しています。例えば「初めての利用者には最大100日間無利息サービス」「訪問貸付」などのサービスです。
ユーファイナンスのおすすめポイント
ユーファイナンスはおまとめ目的の借り換えローンと不動産担保ローンを提供しています。おまとめローンの融資金額は100万円~700万円、不動産担保ローンの融資額は100万円~3,000万円と個人向けとしては大口の融資となります。
借り換えローンはおまとめ専用のため年収の3分の1以上の借入ができます。また、上限金利が15%と他社より低く設定されています。
中央リテールのおすすめポイント
中央リテールはおまとめ専門の消費者金融です。中央リテールの大きな特徴が金利です。上限金利が13.0%と他の消費者金融と比較すると低金利で利用できるのが特徴です。また、返済期間が最長10年と長期間です。
一般的におまとめローンの審査は厳しいのですが、中央リテールは独自の審査基準を持っています。他社の審査が通過しなかったものの中央リテールの審査が通過した、という口コミ情報が多く見られます。
ハローハッピーのおすすめポイント
ハローハッピーは2007年設立と比較的新しい消費者金融です。全国からの申し込みに対応し、即日融資が可能ですが、即日融資は店舗での契約が必要となります。
特徴はフリーローンだけではなく複数の目的別ローンを提供している点です。用意されているのは、リフォームローン、医療ローン、事業者ローン、不動産担保ローンです。目的に応じてどのローンを選択するか検討してもよいでしょう。
アルクのおすすめポイント
アルクの拠点は大阪市です。以前までは来店での契約が必須でしたが、現在は全国からの申し込みも可能です。店舗で契約すると即日融資が可能です。「家電ローン」「リフォームローン」「事業資金ローン」など様々な目的ローンを提供しています。
アルクは審査の柔軟さに定評があります。債務整理を行った人でも返済能力があると審査で判断されれば融資の可能性があります。
アルコシステムのおすすめポイント
アルコシステムは1983年創業の振込キャッシング専門の老舗です。WEBから24時間申し込みを受け付けています。
アルコシステムはもともと来店以外の契約は書類を郵送していました。しかしWEB完結システムを導入し、郵送物の発送や契約書の返送の必要なく契約が完了します。家族や同居人に消費者金融の利用を知られたくない方には安心です。
エースのおすすめポイント
エースは振込キャッシング専門で来店対応は行っていません。振込キャッシングで全国の融資に対応しています。横浜の消費者金融です。商品はフリーローン、借り換えローンやシングルマザーローンがあります。
シングルマザーローンはその名の通りシングルマザーを支援するためのローンで、「新しい職場に就職が決まっている方」であれば利用できます。条件を満たせば専業主婦も利用できます。
審査が甘い消費者金融は存在しないものの「柔軟な審査を行う」消費者金融は存在します。
審査が柔軟な消費者金融であれば、他社の審査が通らなくても返済能力に問題ないと判断すれば融資を行う可能性は十分あります。
ここでは3つの特徴を紹介します。
多くの消費者金融は100万円までの融資額に対して金利を「18%」と設定しています。しかし一部の消費者金融は、10万円までの融資額に対して法定上限金利の20%、もしくは19%台の金利を設定しています。
このような消費者金融は柔軟な審査を行う可能性が高いでしょう。
金利を高く設定すると利用者が支払う利息が高くなり、結果的に元金を早期に回収できます。元金が早期回収できれば貸し倒れの可能性が低くなるため、多少審査基準を低くしても融資を行えるのです。
消費者金融の利用限度額は規模によって異なります。大手消費者金融は500万円~800万円ですが、中小消費者金融は200万円~300万円程度です。中には50万円までとしているところもあります。
利用限度額を50万円までと限度額を低く設定している消費者金融は審査に柔軟な可能性が高いです。理由は、金利が高い消費者金融と同様に短期間で元金を回収できるからです。
地域密着型の小規模な運営を行っている消費者金融も審査が柔軟な可能性が高いと言われています。
審査では基本来店または電話でヒアリングが行われます。大手のようなスピード感はありませんが、申込者の状況把握というひと手間を設けることで柔軟な判断をしてくれます。
融資額は少なく金利は高めに設定されていることがほとんどですが、無理な貸し付けを防ぎ、貸し倒れのリスクを抑えているので、柔軟な対応が可能となっているのです。
消費者金融の審査の詳しい基準は公開されていませんが、一般的に押さえておくべきだといわれているポイントを満たしていればほとんどの場合は融資を受けられるでしょう。
しかし、既に他社から借入を行っている方が消費者金融の審査を受ける場合ははじめてのときよりも気を付けるべきポイントが多くなります。
既に他社から借入をしている方は、まずは自身の借入状況や利用状況を把握しましょう。
ローンやクレジットの利用状況は金融機関によって信用情報機関に登録されています。融資の申し込みがあると、金融機関は信用情報機関に照会し利用者の借入状況を確認して審査の判断材料にします。
個人の信用情報機関は下記の3機関です。
CICに加盟しているのは信販会社や消費者金融が中心で、JICCは消費者金融から銀行まで幅広く加盟しています。KSCは全国銀行協会(JBA)が運営しています。
信用情報機関に記録されている情報は金融機関だけではなく個人でも有料で閲覧ができます。自身の信用状況が気になる方はまずは確認してください。
閲覧の照会はインターネット、郵送に対応していますし、センターでも直接行えます。
信用情報を確認し、利用件数が多い、延滞が多いなど利用状況に問題があると分かれば改善した上で申し込めます。そうすれば審査の通過率は高くなります。
複数の金融機関から借入を行っている方は、できるかぎり利用件数を減らして新たに申し込めば審査通過率が変わります。借入件数が少ないとその分総量規制に抵触する可能性が低くなるからです。
具体的な方法としては、借り換えをして複数社の借入をまとめて減らす、少額の借入しかない会社を完済する、などが挙げられます。
なお、利用しているカードローンやキャッシングを完済したら必ず解約してください。
総量規制は借入金額の総額ではなく借入可能な金額が対象のため、たとえ借入がなくても利用可能額が残っていると審査に不利になります。
消費者金融の審査には「本人確認書類」が必ず必要です。さらに、借入金額次第では「収入証明書」が必要です。これらの書類は最新かつ有効なものを必ず用意してください。
本人確認書類は運転免許証のように顔写真がついている書類であれば一点でOKです。しかし、住民票や保険証など、顔写真がない書類は複数用意してください。
提出書類と現住所が異なる場合と2020年2月3日以降に申請、発行されたパスポートの場合は、納税証明書、公共料金や社会保険料の領収書や請求書といった補足書類が必要です。
また、収入証明書類は消費者金融の審査では一般的に「融資額50万円以上」でないと提出は必要ありません。しかし、たとえ50万円以下の希望額でも収入証明書の提出をおすすめします。安定した収入があると認められればその分審査が通りやすくなるからです。
店頭や電話で融資を申し込む際には丁寧かつ誠実な対応を心がけてください。中小消費者金融の審査では人物面の審査も大きな要素です。
担当者が申込者に対してネガティブな印象を持てば審査に悪影響を与えますし、切羽詰まっていると判断されれば返済能力に疑問を持たれてしまいます。
何より絶対にうそをつかないことです。虚偽の申告は融資を受けられないだけでなく、契約後に発覚すると一括返済や強制解約されます。ブラック情報も新たに追加されるため、より借入が難しくなるでしょう。
希望額はできるだけ低く、必要最低限の金額で申し込みましょう。希望額を高くするとそれだけ返済能力も求められ、審査も厳しくなります。
またすでに借り入れをしている場合は総量規制も加わり、審査に通らないか減額を求められる可能性があります。
消費者金融の審査では在籍確認が行われます。申込時に勤務先を申告する時は確実に在籍確認できる連絡先を指定してください。
例えば、複数店舗を運営している飲食店やサービス業に勤務している方は、運営企業ではなく実際に勤務中の連絡先を伝えましょう。運営企業が店舗や支店の社員の在籍をすぐに確認できない可能性があるからです。
また、派遣社員の人は派遣先企業ではなく派遣元企業の連絡先にしてください。派遣先企業の社員が派遣社員の存在や名前を把握していない可能性があり、在籍確認がスムーズに取れないかもしれません。
違法金融業者は様々な手段を使って消費者金融を検討している方をだましてお金や個人情報を奪おうとします。
特に悪質なのは正規の貸金業者を装って来ることです。しかし、正規の金融業者と違法金融業者には明確な相違点があります。
利用を検討している消費者金融が正規の金融業者かどうかを確認するには、金融庁のホームページでその業者を検索してください。正規の消費者金融には必ず登録番号があります。
検討している金融業者のホームページに、その金融業者の登録番号が必ず記載されています。その登録番号と金融庁で検索した登録番号を比較してください。
検索しても情報が出てこない、登録番号が一致しないなどの場合は確実に違法業者です。しかし、登録番号が一致しても気を付ける必要があります。
正規の消費者金融の情報を利用して成りすましている可能性があるからです。その場合はさらに情報を比較したり、おかしなところがないか確認する必要があります。
金融業者が提示している金利は絶対に確認してください。法定の上限金利は10万円までが20%、100万円までが18%、100万円以上で15%のため、その金利以上の提示をしている金融業者は違法金融業者です。
正規の消費者金融は必ず金利を提示しています。もし記載していない場合は危険のほうが大きいため、一切かかわらないようにしましょう。
違法金融業者の特徴の一つに「所在地を明らかにしていない」点が挙げられます。存在自体が違法なので特定される情報は記載したくないからです。
ホームページや広告、チラシなどで大まかな住所を記載しても番地など詳細な住所を記載していなければ違法業者と考えて間違いないでしょう。
また、連絡先が携帯電話のみである場合も法に反しているので違法金融業者です。
昨今、自らを「ソフト闇金」と名乗る金融業者が数多く存在します。ホームページは明るい色調で親しみやすいイラストや若い女性を使用し、一見安全そうな印象を与えていますし無理な取り立てはしない、と謳っています。
関心を持つ方がいるかもしれませんが闇金は闇金です。決してアプローチをしないでください。
いくら親しみやすい印象をアピールしていても、ソフト闇金は「10日で3割」や「7日で1割」などの暴利で融資します。そのような金利でお金を借りると返済に大きな負担がかかり完済が困難になるのは明白ですし、滞納すれば大きなトラブルに巻き込まれることになります。
消費者金融でお金を借りていると、何らかの事情で返済が難しくなるかもしれません。
見込んでいた収入がなくなった、急な出費が出た状況になると返済日にお金を用意できなくなります。また、勤務先の倒産や健康上の問題などで長期的な返済が難しくなる可能性もあります。
返済ができないとわかったら、その時点で消費者金融に連絡してください。
返済日を過ぎても「いつであれば返済できる」ときちんと伝え、担当者が納得すれば返済日を過ぎても督促はありません。督促がないと精神的な負担が軽減されます。
ただ、伝えた期日に返済できなければ再度督促の電話が入りますし、自宅に郵便物が届きます。担当者に連絡し数日の猶予を得るのは督促を回避するための暫定的な措置です。
しかし、どのような場合でも返済期日が過ぎると遅延損害金が発生します。延滞はできる限り回避しましょう。
消費者金融の多くは利息分だけ支払えば延滞扱いにはしません。例えば、月々の返済額が10,000円でそのうち元金が8,000円、利息が2,000円であればとりあえず2,000円を入金すれば延滞にはならないのです。
ただし、この方法も暫定的な措置です。利息を支払い続けても元金は減らない上に消費者金融からの印象が悪くなります。利息のみの入金を何度も繰り返せば督促を受けるようになるでしょう。
カードローンや消費者金融から長期間に渡り利用している方の中には、元金がなかなか減らず完済の目途が立たない方もいるでしょう。
このような方は債務整理で合法的に借金を減額、免除できるので検討してもよいでしょう。債務整理について解説します。
債務整理のメ大きなメリットは借金の返済の負担の軽減やストレスから解放される点です。
債務整理は申し立てた時点で督促はストップします。督促のプレッシャーから開放されるでしょう。さらに債務整理が認められると借金が大幅に減額されるので返済はかなり楽になります。
デメリットはいわゆる「ブラック状態」になることです。債務整理を行うと信用情報に事故情報が記録され、その間は新たなローンやクレジットを利用できなくなります。
ローンやクレジットが利用できない生活は不便に感じるかもしれません。しかし、長年の借金生活の脱却期間として考えれば前向きな気持ちになれるでしょう。
任意整理は弁護士や司法書士に間に入ってもらい債権者と交渉し、支払う予定の利息を免除してもらう手続きです。
残った元金は3年から5年の期間で完済しなければいけません。信用情報機関に事故情報として記録される期間であるブラック状態は5年間継続します。
特定調停も任意整理と同様に債務者と交渉して利息を免除してもらう手続きです。任意整理との違いは、債権者との交渉に裁判所が間に入ることです。
個人再生は元金と利息を合わせて5分の1から10分の1まで大幅に減額し、3年から5年で完済するための手続きです。裁判所を通じて行う手続きのため官報に公告されます。
借金が400万円以上あり、しかも財産を失いたくない方のための手続きです。ブラック期間は最長7年間です。
自己破産は裁判所を通じて借金を免除する手続きです。借金が年収を超えている方、失業などで収入がない方などが適用される可能性があります。
自己破産を行うと借金は免除されます。しかしその代わりに生活に必要最低限の物以外は失うので債務整理の最終手段と言っていいでしょう。ブラック期間は最長で10年間です。
返済の負担が大きく完済が難しい、職を失って返済ができなくなったなど、返済に困った時には専門機関への相談をおすすめします。公共機関や金融紹介の借金の相談窓口に遠慮なく相談してください。
消費生活センター
地方自治体が設置している行政機関です。消費生活に関する相談を無料で受け付けています。
日本貸金業協会
貸金業の適切な運営を行うための自主規制機関です。消費者金融や信販会社などの貸金業者が加盟しています。無料で利用や返済に関する相談を受け付けています。
法テラス(日本司法支援センター)
法律や法的なトラブル、手続きなど適切な対応窓口を案内しています。債務整理を検討している方はまず法テラスへの相談をおすすめします。
日本クレジットカウンセリング協会
クレジットや消費者金融の多重債務者に対して消費者保護の立場から公正・中立なカウンセリングを行っています。電話相談やカウンセリングは無料で対応しています。
申し込みブラックでも借入はできる?
短期間で複数の借入を申し込むのは「申し込みブラック」と呼ばれ一般的には審査の通過が厳しくなります。しかし、柔軟な審査を行う中小消費者金融であれば可能性があります。
ただし、申し込みブラック状態は審査が厳しくなるのは避けられず、審査に通ったとしても利用限度額は低めに設定されます。
専業主婦でも利用できる?
パートやアルバイトで収入がある主婦であれば利用できる可能性はあります。しかし収入がない専業主婦が利用できる消費者金融はごくわずかです。
一部の消費者金融は配偶者の収入と合算した金額の3分の1までの貸付を行う「配偶者貸付」に対応しています。ただし、配偶者の合意を得ないと利用できない上に手間がかかります。
中小消費者金融を利用すると住宅ローンに影響する?
消費者金融を利用していても住宅ローンは組めます。ただし、住宅ローンの審査ではローンの返済比率が重視され、「返済額を年収の30%から35%に収められるかどうか」がポイントになります。
すでに消費者金融を利用しているとこの返済比率が高くなるため審査難易度が上がります。
過払い金請求後でも借り入れできる?
過払い金請求後に消費者金融を利用できるかどうかは信用情報機関に情報が残っているかどうかによって変わります。
過払い金請求で信用情報機関に記録が残るのは、返済中に過払い金請求を行った、過払い金請求後残債があるなどのケースです。ブラック情報が登録されると新規借入は難しくなります。
一方で、借入を完済後に過払い金請求を行った、過払い金請求を行った結果残債がゼロになったという場合、情報は残りません。このような状況であれば消費者金融から借入ができる可能性があります。
ただし、過払い金請求を行った金融機関、同じ系列の金融機関からの借入はほぼできなくなります。過払い金請求を行った履歴はその金融機関が独自に記録します。その金融機関にとって過払い金請求を行った利用者は「ブラックな利用者」扱いとなります。
上限金額を9万9千円に設定しているのはなぜ?
多くの零細消費者金融では融資の上限金額を9万9千円としています。これは、零細消費者金融の新規の利用者が既に複数社から借入を行っているため、融資額を抑え貸し倒れのリスクを回避するためです。
このように利用限度額を10万円未満に設定している消費者金融は、金利を法定金利の上限である20%に設定しています。